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バッハの有名な「無伴奏チェロ組曲」の
サキソフォンによる全曲演奏です。
響きと空間にこだわって、
大谷石採掘場や釜石鉱山の巨大な地下空間、
イタリアの歴史的建造物の離宮などで録音されています。
長い残響が印象的で、ところどころ和声を重ねたところが
パイプオルガンのような響きになっています。
第6番は特に、天上に昇って行くような奇麗な響きです。
スピーカーから鳴らすと部屋が別の空間になるような感じで、
まるでお風呂や温泉のような、心地良い響きです。
鳥の声や水滴が落ちる音などの自然音が入っているところが
また気持ち良くて好きです。
あまり感情を押し付けられている感じがしないせいか、
うんと疲れている時によく聴いたりします。
このCDがすごく好きで、すみだトリフォニーホールで
行われたコンサートも観に行きました。
サックスアンサンブルによる演奏で、
とても自由で幸せな空間だなあと思いました。
最後のアンコールではすさまじいほどのアドリブソロが
飛び出して、神がかり的な凄い演奏でした。
清水靖晃氏は70年代からサキソフォン奏者として
活動されています。
ジャンルの壁を軽々と飛び越え、
前衛的で格好良くて、少しユーモラス?な
作品を沢山作っています。
ソロ名義と SAXOPHONETS 名義でいくつかのアルバムが
出ています。
バンド「マライア」で5枚のアルバムを発表。
作曲家・プロデューサーとしても、
CM音楽や映画音楽などを多数手がけられています。