ジェフ・バトル君が世界選手権のショートプログラムで使っていた、
    ピアソラの "Adios nonino" の美しいピアノソロのバージョンの
    CDをずっと探していたのです。
    ピアソラ本人も気に入った曲だったのか、
    ずっとレパートリーとして十八番にしていたようなのですが。
    ピアソラさんの演奏はバンドネオン
    (タンゴに使われる、独特のボタン式アコーディオン
    なので、少し雰囲気が違うのです。
    (もちろん、ピアソラさんの演奏も大好きですよ!)



    実際に聴いてみて確認しました。
    ピアニスト、パブロ・シーグレルさんの「アスファルト


       アスファルト


     ピアノ
     バンドネオン
     コントラバス
     ギター
     ドラムス

     の、クインテットの編成。
     曲は、「天使の死」「ミケランジェロ’70」などの
     ピアソラの曲と、
     パブロ・シーグレルさん本人が作曲した曲などが収録されています。



     ドラムスが入っているせいか、
     思っていた以上にビートが効いていて、
     モダン・ジャズのような印象です。
     (メンバーが踊りながら録音された、と
      ライナー・ノーツに記されていました(!)
     大好きなビル・エヴァンスの後期の演奏にも
     少し似ている気がします。
     凄く高揚感が感じられたり、
     ちょっと切ないところがあったり、もの悲しい部分があったり。
     なんだかとても都会的な洗練された音楽だなあ、と
     思いました。
     自分のツボというか、
     凄く好きな種類の音楽だったので、
     思い切って購入して本当に良かったなと思いました。



     最初に書いた、"Adios nonino" は、
     ピアソラさんが亡くなったお父様に捧げた
     レクイエムのような曲なのです。
     とても厳かで美しくて、
     天上へ昇っていくような響きだなと思いました。