アット・ストーリーヴィル




     ボストンのジャズクラブ「ストーリーヴィル」に
     ビリー・ホリデイが出演した時の公開放送録音を
     集めて収録したライヴアルバムです。
     ビリー・ホリデイのクラブでのライヴ録音は
     数が少なく、貴重なようです。


     1〜7曲目までが 1953年
     8〜10曲目が  1951年
     のピアノトリオでの演奏、

     11〜13曲目にはテナーサックスのスタンゲッツが
     参加しています。


     "I Loves You, Porgy" や
     "Willow Weep for Me" といった
     彼女が得意とするバラードも、
     キュートでチャーミングなスイング系も
     声のコンディションが凄く良い感じで、
     何度でも聴きたくなる感じです。
     

     トリオの演奏も暖かい感じで、
     いい感じに調和しています。


     ここでは書きませんが、
     (興味のある方は自伝が出版されています)
                     奇妙な果実?ビリー・ホリデイ自伝 (晶文社クラシックス)


     「汚れた子」として少年院に入れられたり
      本当に考えられないほど色々なことがあった
      ビリー・ホリデイの生涯ですが、
      やっぱり歌っている時は幸せだったのではないかな、と
      このアルバムを聴いていると思います。
      人の喜び・悲しみを超越したような
      慈愛に満ちた感じがして、
      ジャズの枠を超えた魅力を感じます。
      ヴォーカル物の中でも、とても好きな一枚です。